Z1用 バルブスプリング&リテーナー・コッター セット2010/02/04 10:59

ヨシムラジャパンより 2月から発売された Z1・Z2用「バルブリテーナー&コッター・バルブスプリングセット」の開発テストのお手伝いをさせて頂いていました。

今回の製品は「インナーシム化」とリテーナーの軽量化を実現する事で、カムチェーン・テンショナー・カムチェーンガイドなどの負担軽減とアクセルレスポンス向上が期待できます。
更に、ST-2用カムの為に新たに開発したバルブスプリングもテストしました。

今回のテストではカム「ST-L2」に、新開発のリテーナー・コッター・バルブスプリングの組み合わせです。
この仕様で、レブリミット 11,000PRMを目標にテストをしました。

結果は良好で目標のレブリミットまで軽快に吹け上がります、実走行を1000Km行い耐久力の確認もしました。
今回の製品ではエンジンのフィーリングが大きく変わって、まずアクセルレスポンスが軽快になりました。
今までは、アクセルオープン時に若干のタイムラグがあったのですが今は即座に反応してくるようになりました。
それから、エンジンの振動が軽減したのも確認できています。
ただし、アクセルの反応が良すぎて、高いギアーで低速走行時に若干ギクシャクする事が有りました。
(TMRキャブレターの性能も多少関わっているかもしれません)

組み付けに関しては、リテーナー・コッターは今まで通りの作業でできますが。
ST-2用のバルブスプリングは、特別な作業を必要とする場合があります。

まずシリンダーヘッドの状態ですが、シートリングが傷んでシートカットをしたものはバルブステムの突き出しが長くなります、そのまま組み付けると規定セット荷重にならないので11,000PRM以下でサージングが起きる可能性があります。
更に、4気筒のスプリングセット荷重が均一でないと、振動の原因になる事があります。
今回はバルブスプリングのセット荷重を規定値にするため(4気筒を全て揃える意味も含む)に専用シムを使いましたが。
シムを厚くしすぎると、スプリングの縮み限界を超えてしまいリテーナーを破損させるおそれがあります。

以上の事を注意した上で正確に組み付けると、軽快で振動の少ないエンジンに仕上がります。
もちろん、Z系エンジンの味が損なわれる事はありません。

ノーマルエンジンでも、リテーナー・コッターだけを使って「インナーシム化」するだけでも動弁系には優しくなるので腰上分解の機会には使用を検討してみては如何でしょうか?

ヨシムラ・ジャパン URL
http://www.yoshimura-jp.com/index1.html

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