CB1300SF サスセッティング2010/10/09 08:48



HONDA CB1300SF ボルドール
前後ホイールにゲイルスピード、ショックユニットはオーリンズのフルアジャスト!豪華版の一台です。
今回は、購入後始めての車検とオーリンズショックのリセッティングが依頼内容になります。
オーナーさんのお話しでは、「オーリンズに替えてから、とても乗りにくくなったのでノーマルに戻そうかとも、思っている」との事でした。
折角の高性能ショックを勿体ないので、セッティング変更をしてからでも良いのでは? とリセッティングをお勧めして今回の作業になりました。


まずは車検を通してしまう事にしましたが。
テスト走行で、フロントフォークの動きが固い事に違和感を感じていました。
(本当はこの時点で、気が付かないといけないのですが…)
車検通過後に、フロントフォークの状態確認にはいります。

フロントホイールを外してフォークを抜く出す作業からはじめます。

この時に、ホイールの取り付け方の異常に気づきました。
フロントホイールのアクスルボルトを緩めた時に、フロントフォークの右側が外に動きました。
つまり、アクスルシャフトを定位置にセットせずにボルトを締めたためフォークの先端が互いに内に向かって曲がってセットされていたのです。
このことで、フォークの動作が渋くなりストロークが進むと動きが固くなっていた様です。


特殊工具にてフォークを分解して、現状のサスセッティングをデータとしてのこします。
今回はスプリングのセット荷重の変更と、オイルの粘度変更も行います。

はずした、オーリンズのスプリングとカラーです。
純正より、カラーが細いのがよくわかります。


今回はカートリッジを分解しないので、オイルだけを良く抜き出します。
ダンパー不足をオイルでカバー出来ない事態になった時はカートリッジを分解して、中身を改造する事もしかするとあるかもしれません。

その後、オイルを入れて今回の仕様のレベルに液面を合わせて、エアーが抜けるまで放置します。
その間にステアリング回りの点検をして、フォークを組み立てます。
(写真は撮り忘れました。)

フォーク組み立て後車体にセットします。
ホイールアクスルをフォークの動作に影響を及ぼさない様に組み立てて
フロントのセッティングを暫定位置にします。


リアショックも暫定位置にセットして、走行テストを繰り返し
今の状態でのセッティングをあわせていきます。
今の状態で、ノーマルより少し締め込んだセッティングにしました。
今回はホイールの取り付けそのものに問題があったので、一度オーナーさんに
試乗して頂き、更に締め込んだ高荷重方向にセッティングしていくか相談になります。
これ以降レポートはオーナーさんのライディングで変わって行く予定です。


TMR-MJNを使ってみる2010/10/15 09:06

ヨシムラJAPANさんよりZ1用TMR-MJN36Φ開発のお手伝い依頼を受け。
長期テストの為、当店のデモ車Z1に組み付けてテストを行っています。
組み付け前

デュアルスタック・ファンネル付TMR-MJN36Φキャブレーターです!


スタンダードのTMRと比較してみました。
MJNは黒いボディーで大きさも同じスタンダードと同じサイズなのに、大きく見えるのは、デュアルスタック・ファンネルのせいでしょうか…

組み付けた感じはこんな雰囲気です。

組み付け後の走行は1000Km位です。
スタンダードとの比較で、大きくかわるのがアクセレーションのフィーリングです。
スタンダードでは、スロットルが過剰なぐらい激しく反応して急激に車体が加速を開始しますが、MJNでは適度に反応しています。
もちろん、それでも十分過ぎるくらい加速は良いのですが…
イメージとしてはTMRスタンダードと、FCRの中間ぐらいの反応速度でしょうか

正直、脳みそがズレる様なスタンダードの感覚も捨てがたいのでは有りますが。
コーナリング中でのアクセルワークではMJNの素直さがライディングに安心感を与えていて、深いバンク中でも安心してアクセルを開けられるのは魅力的です。

負圧キャブレターの、ワンテンポ遅れた反応が嫌な方には是非お勧めの一品です。